錦織・恵みの雨で順延・クズネツォフとの3回戦

錦織にまたも“恵みの雨”:クズネツォフとの3回戦は順延

テニス・ウィンブルドン選手権第5日、錦織圭の3回戦。
相手は世界ランキング42位のアンドレイ・クズネツォフ(ロシア)
との対戦は、翌2日に順延となった。

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 この日も午前中から雨のために長時間の中断が続き、第2コートの
第3試合に予定されていた錦織―クズネツォフ戦は直前の試合も終了せず。
日没時間などが考慮され、英国現地時間の午後7時31分に順延が発表された。

 左脇腹痛を抱える錦織は、2回戦も雨天のために1日順延で1回戦から
中2日の休養となり、ベネトー(フランス)を逆転で下している。

3回戦が2日連続の試合となる予定だった事に対して、2回戦後の会見で
「さすがに4セットはやっているので、100%に戻ることはないでしょう。
あす1日空かないのは、少し心配ではあります」と話していたが、
これで1日休めることになった。

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錦織のような、ストローク戦を得意とする選手にとって、この1日は大きい。

そして、芝のコートでの練習が1日増える事の意味は物凄く大きい。

ご存知のように、錦織は、全米オープンのハードコート。全豪、全仏の
クレーコートでは、世界ランキングの数値通りに戦っている。

ところが、全英だけは、芝のコートだけは、最高で第4戦で敗退を
続けている。その理由は

恐らく次の二つだろう。

一つは、ジュニア時代から慣れ親しんできたのが、ハードコート、
もしくはクレーコートだった為に、芝の上での足周りにどうしても
馴染めなかった。滑り方が違うのである。

芝の王者と呼ばれたフェデラーは、全くその不安を感じさせずに
自由に芝の表面の特性を使いこなしている。だから、ボール
そのものに集中出来ている。

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錦織の場合は、身体が芝に慣れるのに、毎年時間がかかって来た。
このため、一日でも練習時間が与えられると、大きく戦い方が
伸びてゆく。

もう一つは、ボールのイレギュラーバウンドが芝の場合は大きい
事だ。錦織のボールタッチは極めて繊細だ。世界ランキング上位
の選手の中で、錦織は最も多くガットの張替えをする。

ほんのわずかでもガットのテンションを下げると、ボールは飛ぶ
ようになる。かつての、ジョン・マッケンローのガットは
ユルユルだった事で有名だ。

錦織は世界でもトップレベルの非常に繊細なタッチでストローク
のコース、スピードをコントロールしているために、ラケット
にボールが当たる位置が他の選手よりも、ずっと重要性が高い。

ところが、芝で弾むボールは、ハードコートやクレーコートに
比べると、非常にブレ幅が大きい。このため、錦織が得意の
「ラケットのピンポイント」で打つ技術が生きて来ない。

ハードコートでは可能だったピンポイント・ヒットが、芝では
致命的な泣き所となる。 つまり、「もっとおおまかなゾーン
の、どこにボールが来てもそこそこ狙った所に打てる」技術が
必要となる。

この為、錦織のスイングは芝の上では、「初動」が少し早い。
そしてスイングスピードはやや遅めにしている。
これは「ゾーンでボールを捉えよう」としているためだろう。

このように、「足元の調整」と「ボールヒッティング」の慣れ
を作り上げ、尚且つ、脇腹の痛みを癒さなくてはならないのだから
本当に大変だと思う。

しかし、順応力抜群の錦織は、次第に苦手の芝でも、輝きを
放ち始めている。 期待して応援しよう。

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